◆声明
桜田淳子氏のタレント活動復帰に反対

2017年4月4日

全国霊感商法対策弁護士連絡会

 当連絡会は、世界平和統一家庭連合(略称「家庭連合」、旧世界基督教統一神霊協会、以下「家庭連合・旧統一教会」)による組織的な霊感商法の手口による物品販売や献金強要、更には詐欺脅迫的勧誘による被害を、桜田淳子氏が組織内で特別扱いの信者として増長させてきた責任は重大であると考えています。
 桜田氏の家庭連合・旧統一教会信者としての諸活動によって、影響を受けた信者たちは決して少なくありません。
 桜田氏がその責任について反省し、これまでのように家庭連合・旧統一教会の反社会的組織活動の支援、増長のための活動をしないことを誓約しないまま、タレントや芸能人などとして社会的影響をもたらす諸活動を行うことに、強く反対します。家庭連合・旧統一教会の被害者や元信者の方々からは、このような社会的責任に無自覚な桜田氏の言動は許せないという強い意見が広くあります。
 桜田氏は、1992年8月の合同結婚式に参加する頃から、家庭連合・旧統一教会信者であることを公言し、霊感商法について、「どこが悪いんですか」「普通のビジネスです」などと開き直りの発言をしてきました。着物や宝石などを不当かつ強引な手口で高額で売りつける展示会にも参加し、手伝っています。また、家庭連合・旧統一教会やそのダミー団体の会合で発言したり、歌を歌うなどして信者らの活動を励ましてきました。桜田氏は信者らが従事させられている違法な組織活動を支え増長させる役割を果たしてきたことを多くの元信者たちが見たり聞いたりしているのです。
 ほとんどの信者は、繰り返し指示される献金や信者勧誘等のノルマの達成に酷使され、酷貧の中で生活している実態がある中で、桜田氏は、明らかに特別扱いされて、家庭連合・旧統一教会に利用されてきたのです。
 万一、桜田氏が社会的影響が大きいタレントとしての活動を認められることとなれば、家庭連合・旧統一教会やその信者らは、「社会が家庭連合・旧統一教会をまともな宗教だと受け入れた」ととらえて、正体を隠した勧誘活動や献金等金銭収奪の活動を活発化させる口実にすることは必定です。
 桜田氏が参加した合同結婚式に参加して、韓国人男性を配偶者としてあてがわれ、現在韓国に住んで韓国人男性と夫婦生活をしている日本人女性信者が約7千人おり、その間に生まれた子は約2万人を超えていると考えられます。その韓国の家庭で、多くの日本人女性が言葉の壁を克服できず、DVや貧困、夫の家族による虐待などで苦しみ続けている深刻な現実があります。
 韓国で夫を殺害した52歳の日本人女性の事件(2012年8月)及び韓国清平で近くの2人の信者を死傷させた上、焼身自殺した53歳の日本人女性の事件は、これらの苦しみの氷山の一角にすぎません。
 桜田氏は、自身が特別扱いの信者として、家庭連合・旧統一教会に利用されてきたこと、そして今後も利用されるであろうことを十分判っているはずです。そのような桜田氏が、本年4月7日の芸能活動などを契機としてタレントとして家庭連合・旧統一教会の反社会的組織活動を増長させるようなことにならないよう、当連絡会は注視し続けます。
 以上、本年3月17日に広島で開催された当連絡会の全国集会で採択されたので公表致します。

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全国霊感商法対策弁護士連絡会 
事務局長 弁護士 山 口  広