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当連絡会は、世界基督教統一神霊協会（以下「統一協会」といいます。）による霊感商法被害の救済と根絶のために、１９８７年５月、全国の弁護士約３００名により結成された弁護士の連絡会です。 |
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統一協会が、一般市民に対し、印鑑、念珠（数珠）、石板、壺、多宝塔、釈迦塔、人参濃縮液などを先祖の因縁を解放するためだなどと欺罔し、畏怖・困惑させて、不当に高い価格で売り付けたり、多額の貸付、献金を強要する、いわゆる霊感商法は、当連絡会に対する被害者の相談だけでも、２００７（平成１９）年１２月までの２１年間に計２万９千件、被害合計は１０２４億円余にのぼっており、現在もなおその被害が継続しています（資料１）。
統一協会は、「真（まこと）のメシヤ」であるとする文鮮明の指示により、「万物復帰」という教義の実践として、日本人信者に対し、強烈な資金集めとそれによる献金を、毎月目標額を示してその達成を厳しく指示し、そのための活動を継続してきました。こうしたいわゆる霊感商法については強い社会的批判があり、再三にわたって献金や物品販売活動、ひいてはその信者勧誘活動についてまで、裁判所において統一協会の法的責任が認められてきたにもかかわらず、統一協会は、今でも霊感商法の手口による物品販売活動や強引な献金強要を止めようとしません。全ての日本人信者が、再臨のメシヤとあおぐ文鮮明が日本の組織に「いつまでにいくらを献金しろ」という強烈な指示を出し続けるため、違法な手口による資金集めの活動を止めることができないのです。念のため統一協会の法的責任が認められた判決の一覧を同封致します（資料２）。 |
３ |
日本弁護士連合会も、１９８７（昭和６２）年７月に「霊感商法被害実態とその対策について」と題する書面を、さらに、１９８８（昭和６３）年３月に「霊感商法被害実態とその対策について（その二）」と題する書面を発表し、統一協会による霊感商法の被害の悪質、深刻であることを訴え、自ら被害者の救済と被害の根絶に取り組む旨宣言し、また、行政機関に対して被害防止の方策を求め、捜査機関に対し詐欺事犯及び薬事法犯罪としての取締を求めてきました（資料３、４）。 |
４ |
全国の主要大学では、それぞれの大学の在学生により、歴史と伝統のある学生新聞が定期的に発行されています。
統一協会は、そこに目を付け、資金集めをするために、全国の主要大学において、あたかもその大学の学生が発行している、歴史と伝統のある学生新聞であるかのように装うために、既存の学生新聞名に似せて、別の「学生新聞」を編集、発行し、様々な企業、商店等に赴いて広告料を徴収し、当該大学の卒業生に「学生新聞」を郵送し、寄付金集めを行っています。
これら「学生新聞」の編集、発行、広告集め、寄付金集めに従事するのは、当該大学の統一協会信者である学生のほか、統一協会が組織的に配置した当該大学とは無関係の統一協会信者であり、その収益のほとんどを統一協会やその学生組織である原理研究会が吸い上げています。
統一協会は、京都大学においても、歴史と伝統のある『京都大学新聞』（資料５）に似せて、『京大学生新聞』（資料６）を編集、発行し、詐欺的な資金集めを行っています。こうした統一協会の活動については、京都大学内において、これまでも、良識ある方々から警告が発せられていたところです。
また、統一協会が詐欺的な資金集めのために「学生新聞」を発行している大学の関係者の中には、こうした詐欺的な資金集めを根絶したいと努力している方々もいます。 |
５ |
しかるに、日本弁護士連合会は、宮﨑会長をして、日本弁護士連合会会長という要職にありながら、軽率にも、統一協会信者が編集、発行する『京大学生新聞』のインタビュー取材に応じさせ、その結果、『京大学生新聞』２００８年１０月２０日号には、「法曹界が命運託す」と題する記事が掲載され、これには宮﨑会長の顔写真が３枚も付されています（資料６）。
『京大学生新聞』は、そのホームページにも、「今月のインタビュー 法曹界が命運託す 日本弁護士連合会会長 宮崎誠氏」と題して、宮﨑会長の写真とインタビュー記事が掲載されています。
当連絡会は、統一協会がその社会的批判をかわしつつ新たな被害者を作り出すため、その正体を隠して市民に近づく手口を多用していることについて、かねてより注意を喚起してきました。
日本弁護士連合会会長の今回の『京大学生新聞』のインタビュー取材に応じた行動は、統一協会による『京大学生新聞』を舞台とした、詐欺的な資金集めを助長するものと言わざるを得ません。
また、日本弁護士連合会会長の今回の『京大学生新聞』のインタビュー取材に応じた行動は、日本弁護士連合会が統一協会による霊感商法に対し毅然として対決してきたこれまでの行動と大きく矛盾するものです。 |
６ |
そこで、当連絡会は、日本弁護士連合会に対し、以下の質問を行います。これについて、当連絡会に対し、書面による回答をお願いいたします。 |
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（１） |
宮﨑会長は、『京大学生新聞』の編集、発行母体が、いかなる団体と認識して、今回の取材に応じたのか。 |
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（２） |
宮﨑会長は、『京大学生新聞』と『京都大学新聞』との違いについて、どのように認識して、今回の取材に応じたのか。 |
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（３） |
日本弁護士連合会は、今後、『京大学生新聞』の編集、発行母体、広告集め、卒業生に対する寄付金集めについて調査を行い、その調査結果に基づいて、しかるべき措置を講じる用意があるのか。 |
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（４） |
日本弁護士連合会は、今後、『京大学生新聞』に対し、本件インタビュー記事が、ホームページにおける掲載、またバックナンバーの配布により、社会に広く流布されることについて、どのような対策を講じる用意があるのか。 |
