◆申入書(要旨) 

株式会社 朝日新聞社へ 

2019年4月10日 



東京都中央区築地5−3−2
株式会社朝日新聞社
 東京本社 御中
東京都中央区築地5−3−2
株式会社朝日新聞社
 東京本社 記者 土屋 亮 殿 
 東京都港区西新橋3丁目15番12号
  西新橋JKビル6階        
          田村町総合法律事務所       
        弁護士  渡辺 博        
          電 話 03−3431−4488
          ファクス03−3431−4481 
 
前略
 2019年4月8日付貴新聞夕刊(3版)2面の「(玄米カフェ)実身美(サンミ)」(以下、「サンミ」といいます。)に関する記事(以下、「本件記事」といいます。)について以下申し入れを行います。


当職は、30年近く統一教会(旧世界基督教統一神霊教会、現世界平和統一家庭連合)の霊感商法の被害者救済に、霊感商法被害救済弁護士連絡会事務局長として携わるとともに、10年ほど前から摂理と称する韓国発のカルト宗教団体の被害救済にも取り組んできました。

サンミは、摂理信者らが大阪阿倍野で出店した飲食店で、健康食ブームに乗って売上げを伸ばし、東京にも進出しました。本件記事で取り上げられている大塚三紀子さんも摂理信者です。

摂理は、元統一教会信者の鄭明析(チョンミョンソク)を教祖とし、統一教会の教義と似た教義をもち、日本では、大学生や高校生を標的にして、宗教団体である正体を隠し、様々な種類のサークル団体であると仮装して勧誘活動を行い、その後正体を隠したまま教義の教え込みを行い信者に仕立て上げていきます。教祖好みの女子大学生、女子高校生に対しては、教祖が性的暴行を加えていきます。当職は、これまでに数十名の日本人女性から、教祖による性的暴行の事実を直接聴き取っています。信者は、男女交際を禁止され、結婚を一生しない宣言をした信者以外は、摂理の許可を得て、信者同士で結婚することになります。

貴新聞は、摂理が日本の主要な大学で正体を隠した勧誘を行い、多くの女子大学生に教祖による性的暴行が加えられている事態を前にして、2006年7月28日以降紙面でその被害の実態を詳細に取り上げ、これがきっかけとなって摂理が社会問題となり、教祖の強姦罪による中国での逮捕、2009年の強姦罪等による韓国での懲役10年の実刑判決に至りました。また貴新聞の報道を契機に、日本の多くの大学がカルト宗教に対する危機意識を持ち、多くの大学でその対策が講じられるようになりました。

摂理は、信者に対して、毎日3回ほど上司である信者に対し自らの行動を報告、連絡、相談するように命じており、信者が自ら自由に行動することは許されていません。
 信者がどこに就職し、誰と、いつ、結婚するのかについても摂理の許諾を得ることが必要です。
 サンミに就職する摂理信者は、自らの意思によるのではなく、摂理の指示で就職に至っているものと思われます。
 また、摂理は、信者に対して常時、新しい信者を獲得するために正体を隠して勧誘することを命じています。もし、仮に、サンミに摂理信者でない者が就職する例があったとしても、その者は、摂理への正体を隠した勧誘のターゲットになっていきます。

前述したとおり、当職は、サンミは、摂理信者らが摂理の素晴らしさを実証するために開設した店舗と認識しています。
 しかし本件記事では、大塚三紀子さんが料理人の友人と共同で店を出すことになったとし、「これまでに働いた従業員は20〜30代の女性を中心に300人以上」とし、人材発掘の実績を上げてきたと紹介しています。当職は、この紹介記事は実態とは異なると認識しています。
 現在も、摂理は、日本の多くの大学、高校で正体を隠した勧誘を活発に行っています。摂理が貴新聞の本件記事を宣伝材料として正体を隠した勧誘を行い、被害者が増大することを当職は危惧しています。

当職としては、貴新聞に対し、本件記事が掲載されるに至った経緯について説明していただくよう本書面をもって申し入れます。また、今回の取材の中でサンミが摂理信者の運営する店舗であることに気付いたのか否か、もし気付いたとしてなぜその事実を本件記事では触れなかったのかについても併せて説明いただくよう申し入れます。
   
草々